産後うつ病での自殺する産婦が多い

2年前の2016年4月に、

東京23区で過去10年間に自殺で亡くなった妊産婦が63名に上る

との報道がなされましたが、

 

国内における産後うつ病による自殺死の実態が初めて判明し、

2015、16年の2年間に全国で、

産後うつ病で自殺した妊産婦が102名に上り妊産婦死亡数30%を占める

ことが明らかになったのです。

 

日本産科婦人科学会と日本産婦人科医会は、

産婦人科診療ガイドライン2017に「妊娠中の精神障害のリスク評価」を明記し、

  • 初診時にうつ病と不安障害の発症リスクを判断する、
  • 妊娠中にうつ病と不安障害の発症リスクを判断する、

ように指導しています。

 

産後うつ病による自殺死を防ぐには、

周りの人が産後うつ病のサインを見逃さないことが大事なのです。

 

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妊産婦死亡の3割は産後うつ病による自殺死

国立成育医療研究センターなどの研究チームは、

2015と2016年の2年間で、

妊娠中や産後1年未満に自殺した女性が全国で102人に上り、

自殺の原因は産後うつ病などが原因とみられる。

との調査結果を公表した。

 

産婦の自殺が多いがその原因は産後うつ病

 

詳しく見る ⇒ プレスリリース

 

この調査は、

2015~2016年において、

妊娠中~産後1年未満の女性について、

人口動態調査票のデータを分析したもので、

 

  1.  2年間に357人の妊産婦が死亡
  2.  102人が自殺死による死亡

ということが判明したのです。

 

産後1年までに死亡した妊産婦の主な死因と人数は、

 

死因 人数
1  自殺 102
2  がん 75
3  心疾患 28
4  脳神経疾患 24
5  出血 23
6  羊水塞栓 13
7  妊娠高血圧 11

 

ということで、

自殺による死亡が30%と最も多いことが分かったのです。

 

102人の自殺女性のうち産後に自殺した女性は92人でしたが、

92人について分析したところ、

  • 35歳以上の女性が49%
  • 初産の女性が65%
  • 無職世帯の女性が多い

ということが分かり、

 

子育てへの不安やストレスによって起きる産後うつ病が原因の一つと考えられるのです。

 

研究グループは、

今回把握できたのは一部であり、実際はもっと多い可能性もあり、

産後うつや他の精神疾患がある人や不安を抱える妊産婦を地域的に支えることが必要だ、

とコメントしています。

 


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産後うつ病のサインを見逃さない

産後うつ病は、

妊娠や分娩に伴うホルモンの変化や育児のストレスや不安が原因となるうつ病で、

国内では出産した女性の10人に1人が産後うつ症状になるといわれ、

産後うつ病に悩むのはあなただけではないのです。

 

 

 

日本産婦人科学会では、

産婦人科診療ガイドライン-産科編2017」の改訂に当たり、

「妊娠中の精神障害のリスク評価」を盛り込んでいます。

 

  • 初診時に精神疾患の既往の有無について情報を得る
  • 妊娠中にうつ病と不安障害の発症リスクを判断する

こととし、

英国国立医療技術評価機構のガイドラインで推奨されているうつ病に関する2項目質問票

  1. 過去1か月䛾間に、気分が落ち込んだり、元気がなくなる、あるい䛿絶望的になって、しばしば悩まされたことがありますか?
  2. 過去1ヵ月間に、物事をすることに興味あるい楽しみをほとんどなくして、しばしば悩まされたことがありますか?

などで、早期にうつ病と不安障害のリスクを評価しておくことを推奨しています。

 

厚生労働省も、産後うつや児童虐待を予防するため、各自治体での産後検診への補助制度を新設しており、

多くの自治体で産後うつ病の診断を取り入れています。

 

妊産婦自身が産後うつ病の自己診断をすることも有効ですから、

ストレスが溜まったと感じたら自己診断してみることも大切です。

詳しく見る ⇒ 産後うつ病の自己診断をしてください

 

 

しかし、

産後うつ病を予防するには、

  • 育児に対する夫の積極的な取り組み
  • 祖父母や友人など周囲の協力

などが非常に重要だといわれています。

 

かつては家族の中には、

  • 出産を経験した祖母
  • 出産を経験した母親

が同居し、

  • 育児の手助け
  • 育児のアドバイス

があったのですが、

 

核家族化が進んで、

夫との二人家族が増えており、

 

さらに、

  • 夫は育児に非協力
  • 夫は仕事で遅い

などが重なると、

産婦は育児の不安や悩みを独りで抱え込んでしまうことになってしまうのです。

 

産後うつの対策は夫婦で協力することが大事です。

イクメンという言葉も一般的になり、

積極的に育児に参加する男性も増えてきましたが、

帰宅後や休日にはできるだけ赤ちゃんに接するようにして、

母親が育児から解放される時間を作るよう心掛けることが必要なのです。

 

産後うつ病の対策は夫婦の協力が重要なのです。

産後うつ病は産後クライシスの原因でもあるのです。

 

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