うつ病の早期発見は不眠がサイン

うつ病は頭痛や腹痛などと違って自分で自覚症状を感じることが難しい病気です。

しかし、うつ病にもいくつかの兆候があるのですが見逃してしまう人が多いのです。

うつ病の兆候の1つは不眠です。

不眠はうつ病の症状の一つでもあるのですが、

不眠もうつ病の重要なサインなのです。

原因がなく不眠が続くようならうつ病を疑ってみることも必要です。

うつ病は早期発見、早期治療が第一です。

眠れない、眠っても直ぐに目が覚める、、というようなときには専門医を受診してみてください。

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うつ病の早期発見は難しい

うつ病は心の風邪とかいわれますが、風邪にかかれば頭痛や腹痛がしたり鼻水が出たり様々な症状が現れますから自分が風邪にかかったということを自覚できます。

しかし、うつ病ではこれと言った特徴的な自覚症状がないため、自分がうつ病に罹っている認識できず、うつ病の早期発見は難しいと考えられています。

うつ病の診断には国際的な基準があり、

下記の9項目について、

  • 最近の2週間の間に
  • 5項目以上について
  • ほとんど毎日感じられた

と、いうときにはうつ病だと診断されます。

  1. 抑うつ気分
  2. 興味または喜びの著しい低下
  3. 食欲の増加または減少、体重の増加または減少(1か月で体重の5%以上の変化)
  4. 不眠または過眠
  5. 強い焦燥感または運動の静止
  6. 疲労感または気力が低下する
  7. 無価値感、または過剰・不適切な罪責感
  8. 思考力や集中力が低下する
  9. 死について繰り返し考える、自殺を計画するなど

そして、うつ病のお薦めの自己診断サイトなども数多くあるのですが、もっと簡単な診断方法は不眠です。

不眠はうつ病のリスクを高める

厚労省の調べによると、国内では約21%の成人が不眠などの睡眠障害の問題を抱えており、成人の約15%が日中の眠気を自覚していることが明らかになっています。

成人の5人に1人、すなわち1,500万~2,000万人もの成人が睡眠障害に悩んでいるということなのですが、不眠とうつ病は非常に密接な関係にあるのです。

不眠がうつ病のリスクを高めることは良く知られており、うつ病患者の9割で不眠などの睡眠障害が見られ、うつ病の4割では前駆症状として不眠があるといわれています。

不眠症はうつ病のリスクを40倍高める

アメリカで不眠とうつ病の関係について調べた大規模な疫学調査があります。

8,000人を対象に、1年間にわたって追跡調査を行ったところ、

不眠の状態にあった人はよく眠れている人に比べてうつ病を発症する割合が約40倍も高い

ということが分かったのです。

さらに、調査開始時に不眠症であっても、1年間の調査終了時点までに不眠が解消したヒトについてはうつ病を発症するリスクが、よく眠れているヒトと同程度に低下していたと報告され、不眠を解消するとうつ病のリスクが低下するということを示しているのです。

不眠はうつ病を悪化させる

うつ病は治りにくい病気で、睡眠研究者である三島和夫氏によれば、無症状にまで完治する患者は6人に1人程度しかおらず、多くの患者では症状が残る残遺症状が見られるのだそうだが、不眠などの睡眠の問題が最も多いのだそうだ。

うつ病を早期発見するには不眠が重要なサインです

不眠はうつ病を悪化させることは既にこのサイトでもご紹介しましたが、三島氏によれば、残遺症状があるとうつ病の再発率が高まり、再発率は完治した患者の3〜6倍も高いのだそうだ。

特に、不眠があるうつ病患者の2年後の再発率は30%と、睡眠問題のない患者の5%に比べて有意に高かったというのです。


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2週間以上の不眠はうつ病のサイン

もうお分かりかと思いますが、うつ病の早期発見は可能なのです。

そのサインは不眠です。

内閣府のホームページでも、

2週間以上続く不眠はうつ病のサイン と啓蒙しています。

詳しく見る ⇒ 内閣府ホームページ

うつ病の早期発見のためのサインは不眠

内閣府ホームページでは、

うつ病と不眠には、深い関係がありますとして、下記の様に説明しています。

  1.  うつ病では精神的な症状だけではなく、睡眠障害、食欲の低下、頭痛や肩こり、腰痛なども現れる場合がある。
  2.  うつ病に罹患するとほとんどの患者で、眠れない、夜中に目を覚ます、朝早くに目覚めてしまう、などの睡眠障害がみられる。
  3.  不眠が、休日も含めて2週間以上毎日続くときは、うつ病のサインかもしれません
  4.  不眠が続くときには「たかが眠れないくらいで」と思わずに早めに医師の診察や専門機関で相談してください。
  5.  うつ病は早期に適切な治療を受ければ、多くの人が回復しています。
  6.  周囲の人も、不眠に気付いたら「眠れてますか?」と声をかけてください。

 

最近は、精神科だけでなく、心療内科という受診しやすい診療科も多いですし、「良く眠れない」という相談であれば、気軽に会社の産業医を受診することも可能でしょう。

「たかが良く眠れないだけじゃないか」と気軽に考えたり、「酒でも飲めば、、」と、不眠の問題を放置すると、うつ病が進行し、治療にも長い時間がかかるようになるのです。

 

睡眠障害とうつ病はとても密接に関係しています。

  • 疲れているのに眠れない
  • 夜中に目が覚めてしまう
  • 朝早く目が覚めてしまう

という不眠の状態が2週間以上続くときには早めに医師に相談することが重要です。


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