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    Categories: うつ病の食事療法

葉酸はうつ病を予防する重要な働きをしています

先日は葉酸はうつ病に良いということをご紹介しましたが読んでいただけましたでしょうか?

葉酸摂取量が少ないヒトほどうつ症状の割合が多かった

という研究報告があり葉酸とうつ病は密接な関係にあることが明らかになっています。

葉酸はうつ病を予防する重要な働きをしているようです。

さらに、

教育レベルが低く世帯収入が低いと、葉酸摂取量が少なく、うつ病が多い

というのです。

葉酸はビタミンB群のビタミンで、レバー、ホウレンソウ、ブロッコリーなどに多く含まれ手軽に摂れるのです。

うつ病は葉酸の摂取量と関連する

葉酸とうつ病との関係を調べた国内の研究では、

2013年に国立国際医療研究センターの宮木幸一氏らが、

抑うつ度は葉酸摂取と有意な関連がある

と、国内で初めての研究報告として発表しています。

Socioeconomic status is significantly associated with the dietary intakes of folate and depression scales in Japanese workers (J-HOPE Study).

詳しく読む ⇒ 原著論文

 

この研究は、

社会経済状況と健康との関連について行われたもので、

  1.  低経済状態の人は高経済状態の人と比べて健康によいとされる栄養成分の摂取量が低い
  2.  葉酸は心血管疾患、大腸がん、うつ病、認知機能と関連があるといわれている
  3.  葉酸の摂取は収入による影響を受けることが考えられる

ということを背景に、

経済状態と葉酸摂取量および健康との関連を調べることを目的としたのです。

  • 対象 : 文科省の健康調査し参加者した2,266人(平均年齢は43.4歳、女性は241人(10.6%)
  • 調査項目 : 教育レベル、世帯収入、葉酸摂取量、抑うつ度

その結果、

  1. 教育レベルと世帯収入は、葉酸摂取量と抑うつ度と関連していた
  2. 教育年数は葉酸摂取量に影響を及ぼしている
  3. 葉酸摂取量は、教育レベル、抑うつ度に強い影響がある
  4. 葉酸の1日の摂取量240μg/日を摂取していた人は63.6%

ということが分かったのです。

葉酸摂取量とうつ病の関係だけでなく、教育レベル、世帯収入も絡んでいるのでわかりにくいのですが、

  1. 教育レベルと世帯収入が少ないと葉酸摂取量が少ない
  2. 教育レベルと世帯収入が少ないとうつ病が多い
  3. 葉酸の摂取量が少ないとうつ病が多い
  4. 葉酸の一日摂取推奨量を上回っているのは63.6%

ということのようで、

教育レベルが低く世帯収入が低い → 葉酸摂取量が少ない → うつ病が多い

の関係にあるのでしょうか、、、

教育レベルと世帯収入がどうして葉酸摂取量に関係しているのかは良く理解出来ません。

 

研究グループの宮本氏は、

「葉酸の摂取増を図る運動が、メンタルヘルスに関する社会的格差の問題解消に結びつく可能性がある」

と述べています。


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葉酸の摂取量が少ないとうつ病になりやすい

葉酸の摂取量が少ないヒトではうつ症状の割合が高いということが明らかになっています。

これは先日ご紹介しましたので、既に読んでくださっている方も多いと思います。

この研究も、国立国際医療センターの研究グループが国立健康栄養研究所のグループと共同でおこなったものですが、

福岡県の20~60歳代の517人(男性309人、女性208人)を対象に、

  • 摂取した栄養成分とうつ症状の有無

を調査したものです。

その結果、

  1. 葉酸摂取量が少ない人ほどうつ症状が多い
  2. 葉酸摂取量が多い人ではうつ症状が少ない
  3. この傾向は男性でより明確

という結果が得られたのです。

詳しく見る ⇒ 葉酸はうつ病に良い

研究グループのリーダーである国立健康栄養センターの村上健太郎氏は、

 

葉酸の摂取量とうつ症状とがどうして関連するのかは明らかではありませんが、
葉酸の摂取量が減少すると脳内のモノアミンが減少してうつ症状が引き起こされる

のではないかと推論しています。

葉酸を摂るには食事で充分

葉酸は、水溶性ビタミンの一つで、ビタミンB群のビタミンです。

葉酸は1941年にホウレンソウの葉から発見されたので、葉を意味するラテン語のfoliumからfolic acid(葉酸)と名付けられたのです。

今日ご紹介した論文では、「葉酸摂取量は教育レベルや世帯収入と関連する」というものでしたが、葉酸は特殊なビタミンではありません。

葉酸が多く含まれる食品は、

  • レバー(鶏と牛)
  • モロヘイヤ
  • パセリ
  • ほうれん草
  • ブロッコリー

などで、一般的な食材で高価なものではありませんので、葉酸摂取量がどうして教育レベルや世帯収入と関連するのかについては不明ですね、、、。

厚生労働省が出している「日本人の食事摂取基準2015年版」では、

葉酸の一日の必要摂取量を、

  • 成人の男女ともに240μg

としています。

葉酸を240μgと言われても、どんな食品をどれだけ食べれば良いか見当がつきませんが、

葉酸の多い野菜で換算すると、

  • 茹でたブロッコリー100g : 120μg、
  • 茹でたほうれん草100g : 110μg

の葉酸が含まれていますので、これだけ食べれば充分なのです。

ちなみに、書きの写真は、ブロッコリー50g、ホウレンソウ50gですから、これの2倍量を食べれば充分です。

平成25年の国民健康・栄養調査では、葉酸の平均摂取量は、男性で289μg/日、女性で271μg/日と、推奨摂取量を満たしています。

 

葉酸にはうつ病を予防する健康効果が期待出来ますから、不足しないように摂ってください。

葉酸を摂るためにサプリメントは不要です。

ブロッコリー、ホウレンソウを摂れば充分に葉酸を摂ることができます。


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