妊娠うつ病を予防する食べ物は大豆

今日もご覧になっていただきありありがとうございます。

臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた医学博士の けんぞう です。

今日も科学的根拠に基づいた精神疾患関連の情報をお伝えいたします。

 

はじめに

妊娠は子供を授かり貴女も周りの人にとっても非常に嬉しいことです。

しかし、

どんな赤ちゃんが生まれるのか、喜びも期待も大きいはずですが、悲しい気持ちになったりネガティブになったりする妊婦が多いのです。

初めての妊娠では誰しもが不安をおぼえるものですが、妊娠中に極度に不安や落ち込んでしまうのは妊娠うつ病と言われますが、

妊婦の10~20%が妊娠うつ病になるといわれています。

マタニティーブルーといわれる、妊娠中うつ病と産後うつ病は妊娠と分娩に伴うホルモンの急激な変化よるものです。

愛媛大学と東京大学などの研究グループは、納豆や豆腐などの大豆食品をたくさん食べると、妊娠うつ病の予防効果が期待できるという論文を発表しました。

Sponsored Link

大豆は妊娠うつ病を予防する

愛媛大学が主導する、国立保健医療科学院、東京大学、琉球大学の共同研究グループは、

2016年10月31日に、

 妊娠中に大豆製品を食べると妊娠うつ症状を予防する

ことを、世界で始めて明らかにし、2016年10月15日のEuropean Journal of Nutrition(on line)に掲載されたことをプレスリリースしました。

詳しく見る ⇒ 愛媛大学プレスリリース

Soy isoflavone intake and prevalence of depressive symptoms during pregnancy in Japan: baseline data from the Kyushu Okinawa Maternal and Child Health Study.

CONCLUSIONS:
Our study is the first to show independent inverse relationships between intake of total soy products, tofu, tofu products, fermented soybeans, boiled soybeans, miso soup, and isoflavones and depressive symptoms during pregnancy.

詳しく見る ⇒ 原著論文(英文)

 

研究では、九州と沖縄県の母子保健研究のベースライン調査に参加した1,745人の妊婦を対象に、

食生活に関するアンケート調査を実施し、

大豆製品の摂取量と妊娠うつ病の発症との関連

を調べたのです。

食べた食品の中で、

納豆、豆腐、大豆煮物、みそ汁などの大豆製品に注目し、その摂取量により4つのグループに分け、妊娠うつ病との関連を追跡したのです。

 

その結果、

  • 339人(19.3%)がうつ病を発症

したのですが、

妊娠中の

  • 総大豆製品
  • 豆腐
  • 豆腐製品
  • 納豆
  • 大豆煮物
  • みそ汁

摂取量が多いほど妊娠中うつ症状が少ない

ことが明らかになったのです。

大豆製品を一番たくさん食べた群のうつ病の発症率は、一番少なかった群に比べて37%も低かったのです。

 

さらに、

  1. みそ摂取が多いほど妊娠うつ病の発症率が高い
  2. 総脂肪及び飽和脂肪酸摂取が多いほど、妊娠うつ病の発症率が高い

ことも明らかになり、

研究グループは、

みそと豆乳を除く大豆製品の摂取は妊娠うつ病の発症を低下させる可能性があると結論しています。


Sponsored Link

大豆にはイソフラボンが多い

どうして、大豆製品と妊娠うつ病が関係あるのでしょうか?

大豆は妊娠うつ病を予防する食べ物です

それは、

大豆には植物エストロゲンといわれるイソフラボンが含まれているからです。

大豆に含まれるイソフラボンは女性ホルモンであるエストロゲンと同じ作用を持っているのです。

下の図は、イソフラボンとエストロゲンの化学構造式ですが、似ていることが良く分かるでしょう、、、。

大豆にはイソフラボンが含まれ妊娠うつ病を予防する食べ物です

 

妊娠うつ病の原因は、妊娠に伴うホルモンの変化だといわれています。

妊娠初期の悪阻(つわり)も、急激に増えるホルモンに対するいわば拒否反応なのようなものですが、

妊娠うつ病もエストロゲンや黄体ホルモンと言われるプロゲステロンなどのホルモンの急激な増加が関係しているといわれているのですが、詳しい原因は分かっていないのです。

妊娠うつ病を予防する食べ物は大豆に含まれるイソフラボンです

妊娠うつ病や産後うつ病が増えている

マタニティーブルーとは、妊娠中や出産後の軽いうつ状態のことで、時間の経過とともに解消するのですが、うつ状態が長引き、うつ病になる人も少なくないのです。

2016年5月に、厚生労働省の研究班の調査では、

全国の妊婦の約4%が精神的な病気で専門医の治療が必要なほど深刻な状態にある

ということが判明しました。

さらに、

東京都監察医務院などの調査により、

2005~2014年の10年間に、東京23区で計63人の妊婦が自殺した

ということが新聞報道されたことはご存じだと思います。

詳しく見る ⇒ 産後うつによる妊産婦の自殺が多い

うつ病は妊産婦にとっても大きな問題なのです。

妊娠中うつ病ではストレスを溜めない

う産後うつ病の自己診断については以前に書きましたが、妊娠うつ病についても同じようなことがいえます。

  1. ストレスを溜めない
  2. よく眠る
  3. 心配しない

ストレスを溜めないと心配しないことは同じようなことですが、赤ちゃん健康、出産の不安、育児の心配、、、など、考えたら切りがないほど心配になるのですが、先のことは心配せずに、今のことだけ考えることが大事なのです。

心配事の9割は起こらない

ということも書きましたが、読んでいただけましたでしょうか、、、。

 

  1. 何事も完璧にやろうとしない
  2. たまにはダラダラと過ごす
  3. 好きなものを食べたいだけ食べる
  4. 心配事を抱え込まないで誰かに話す

 

貴女は完璧にやろうと努力をしていますが、何もせずにダラダラすることも大事なのです。

子供のために、、と食べたいものも我慢する必要はありません。

ただ、タバコはいけません。

お酒やコーヒーなども少しの量なら問題は無いのですから、我慢する必要はありません。

 

不安やストレスを感じたら、一人で抱え込まずに誰かに話すことも良いことです。貴女が考えているほど大変なことではなく、貴女の考えすぎということも多いのです。

特に、ストレスや不安があった場合には、母親など出産の経験のある人に話すと良いでしょう。

大豆に含まれるイソフラボンは植物性エストロゲンといわれ妊娠うつ病の予防効果があるようです


Sponsored Link

コメントは受け付けていません。

サブコンテンツ

このページの先頭へ