スマホの使いすぎはうつ病になる

​ご覧になっていただきありありがとうございます。

臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で精神疾患の新薬の研究開発を行っていた医学博士の けんぞう です。

今日も科学的根拠に基づいた精神疾患関連の情報をお伝えいたします。

 

はじめに

総務省の調べによると、スマホの普及率は60%で、

携帯電話も入れると1世帯当たり2.4台だそうです。

 

スマホの使いすぎはうつ病になる原因です

 

若い人に限らず、電車の中でも、歩きながらでもスマホや携帯をいじっている人が増えています。

しかし、最近発表された論文では、

スマホの使いすぎはうつ病の原因になる

というのです。

スマホでのSNSやFaceBookの使いすぎるとうつ病のリスクが高いことを明らかにしたのです。

 

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スマホの使いすぎはうつ病になる原因

スマホでは、LINEやFaceBookで友達とリアルタイムで連絡が取れるため、

特に若い人では、電車でも、歩きながらでも、食事中でも手放せない、スマホ依存症になっている人が多いのですが、スマホの使いすぎには要注意です。

 

アメリカのピッツバーグ大学の研究グループは、

SNSの利用頻度が高ければ高いほど、うつ病になりやすい

との論文を発表しています。

 

ASSOCIATION BETWEEN SOCIAL MEDIA USE AND DEPRESSION AMONG U.S. YOUNG ADULTS

Depression and Anxiety
FOCUS ON DONALD KLEIN AWARD WINNER AND FINALISTS
Volume 33, Issue 4, pages 323–331, April 2016

詳しく読む ⇒ 原著論文

 

SNSとは、Social Networking Service(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の略で、その名の通り、社会的な繋がりを作り出せるサービスのことですね。

具体的には、Facebook(フェイスブック)、Twitter(ツイッター)などの交流系SNSや、LINE(ライン)のようなメッセージ系SNS、 そしてInstagram(インスタグラム)などの写真を共有したりYouTube(ユーチューブ)で動画を共有したりする画像系SNSと動画系SNSとの4種がありますが、まさしく、貴方がスマホで時間を費やしているのがSNSなのです。

 

研究グループは、

アメリカ在住の19~32歳の1,787人を対象に

  • アンケート調査を実施
  • 同時にSNSの利用状況も調査
  • アンケート回答を元にうつ病を評価

したのです。

SNSはFaceBook、YouTube、Twitter、Instagram、Google+、スナップチャット、Reddit、タンブラー、ピンタレスト、Vine、リンクトインなどで、日本ではないものもありますね。

 

対象者のSNSの利用時間は、

  • 1日の平均利用時間  : 61分
  • 1週間の平均利用回数 : 30回

とさほど多くないように思うのですが、

アンケートの回答に基づくうつ病の評価結果は、

  1. 対象者の1/4以上がうつ病になる可能性が高い
  2. SNSの利用頻度が高い人は利用頻度が低い人に比べてうつ病になるリスクが2.7倍高い
  3. 1日中SNSを利用していると答えた人は、うつ病になるリスクが1.7倍

という結果が明らかになったのです。

 

SNSの利用が高いとどうしてうつ病になるのかについては、

  1. 友人の投稿を見て自分以外の人は幸せな生活を送っている歪んだ理解をしてしまう
  2. 自分は幸せ出ないのに友人は幸せなのだと、他人の幸せをうらやむ気持ちになってしまう
  3. SNS上で他人の行動を見ている自分は傍観者で時間を無駄にしていると感じるようになる

そして、それらの気持ちがうつ病の原因になるのではないかと述べています。

そして、うつ病による喪失感をSNSで埋めている可能性もあるが、それがさらにSNSへの依存症を高めてしまっているのだろうとコメントしています。

 


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FaceBookの使いすぎはうつ病になる

スマホによるSNSの使いすぎが何故うつ病を引き起こすのかについては未だ良く分かっていないのですが、SNSとうつ病に関する研究は、上に紹介した論文だけではありません。

 

アメリカのヒューストン大学の研究グループは、

FaceBookの利用とうつ病には密接な関係にある

という論文を発表しています。

 

UH Study Links Facebook Use to Depressive Symptoms

Journal of Social and Clinical Psychology April 6, 2015

詳しく読む ⇒ 原著論文

 

スマホでSNSやFacebookの使いすぎはうつ病の原因になります

 

この論文では、FaceBookの中毒的な利用者について調査を行い、

Facebookで他人と自分の比較に長い時間を使っている人はうつ症状と深いつながりがある

として、

  1. 憂うつな気分とFacebookで多くの時間を費やすこと
  2. Facebookで他人と自分を比較すること

がうつ病と密接に関係している述べています。

 

さらには、

ミシガン大学の研究グループは、

FaceBookの利用が若者の主観的幸福感を低下させる

という研究論文を発表し、

FaceBookを利用すればするほど幸福感は低下する

というのです。

 

How gossiping with friends on Facebook only makes you glum: Scientist claims more time spent on the site the worse you feel

詳しく読む ⇒ 原著論文

 

いかがですか?

 

SNSは多くの人とリアルタイムで繋がることができる非常に便利なツールでもあるのですが、使いすぎには注意が必要なのです。

 貴方のスマホの利用時間はどれくらいですか?

SNSを利用し過ぎて気分がふさいでいるとしたら、SNSの利用を少し止めて他のことに時間を費やすべきなのです。

 

友達の、

  • 東京ディズニーランドにいってきました
  • 海で泳いできました!

のような書き込みを読んで、暗くなってはいけません。

 

うつ病の予防で重要なことは、

 他の人と比較をしない

ということは非常に重要なことなのです。

 


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