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    Categories: うつ病の運動療法

うつ気分はサイクリングで解消

ご覧になっていただきありありがとうございます。

臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で精神疾患の新薬の研究開発を行っていた医学博士の けんぞう です。

今日も科学的根拠に基づいた精神疾患関連の情報をお伝えいたします。

 

はじめに

春は気持ちも前向きになって頑張ろう!という気分になる季節です。

元気に頑張りたい春なのですが、

春はうつ気分になりやすい季節で5月病に陥る人も少なくありません。

4月、5月には、入学、入社、転勤など生活環境に大きな変化があり、新たな人間関係も始まるからです。

ゴールデンウイークには溜まったストレスを解消して連休明けから頑張りましょう。

ストレスや憂鬱な気分を引きずると、うつ病になってしまうことも少なくないのです。

そんなときには、サイクリングでうつ気分を解消しませんか?。

 

 

春はうつ気分になりやすい

春は年度の区切りでもあり、新たな気分で頑張ろうという季節です。

春は誰でもがそんな気分になるのですが、春はうつ気分になったり、うつ病になる人も多いのです。

春にうつ気分になったりうつ病が多い原因は適応障害によるものです。

春には、進学や入社、配置転換や転勤などで環境が大きく変わり、新たな人間関係も始まることから、不安やストレスにより気分が落ち込んだり、肉体的な疲れだけでなく、精神的な疲れが溜まります。

  • 入社や配置転換による環境の変化
  • 新たな人間関係

また、寒かった冬から温かい春へと変わる季節の変わり目でもありますが、不順な天気が続いたりすると気温の変化やホルモンの変化による自律神経失調症も起こりやすいのです。

  • 季節の変わり目
  • 自律神経失調症

など、「うつ気分」に陥る人が多いのが春なのです。

適応障害からうつ病へ移行する人が多い

このような春に見られる、気持ちが落ち込んだりやる気が出ない「うつ気分」は、適応障害です。

適応障害は、

適応障害とは、情緒面、行動面の症状で、社会的機能がいちじるしく阻害されている状態のことを指します。
ある生活の変化がその人にとって重大なストレス源となり、日常生活や対人関係に大きな支障が出るほどの不安感、心配などの症状が出ている場合はすべて適応障害だと言えるでしょう。
意欲の低下や食欲不振、倦怠感といったうつ病と同じような症状が見られますが、行動面の症状は大きく違います。

ということで、

適応障害が悪化するとうつ病へ移行してしまうことがあります。最初に適応障害だと診断されても、抑うつ状態が2週間以上続くことでうつ病だと再診断されることもあり、適応障害はうつ病予備軍とも言えるのです。また、適応障害から摂食障害に発展したケースも少なくありません。人によって拒食症にも過食症にもなり、これは情緒が安定しない気分障害が影響しているとされています。不眠や過眠といった睡眠障害を引き起こすこともあり、適応障害は様々な病気の前兆を示している場合があります。

ということで、適応障害 → うつ病 へ移行するケースが多く、非常に心配なのです。

しかし、安心して下さい!!

適応障害とうつ病の最大の違いは、抑うつ状態の持続性です。
うつ病はストレスの原因から離れても抑うつ状態が続きますが、適応障害の場合、ストレスの原因から距離を置くと抑うつ状態が緩和され、趣味を楽しむ余裕が出てきます

ということで、春の進学や入社、配置転換や転勤などによる環境の変化や人間関係の変化に伴う適応障害は、「ストレスの原因から距離を置くと抑うつ状態が緩和される」のです。

サイクリングでうつ気分を解消できる

ストレスの原因から距離を置くと抑うつ状態が緩和される、とはいっても入社したばかりの会社を辞めるわけには行きません。

週末の休みの土日も気持ちが塞ぎ込んで、外出するのも億劫になってしまいますが、晴れ天気なら思い切って外に出てみませんか?

サイクリングなら、歩く必要もないし、人と話をしたりすることもありませんし、電車での乗り換えもなし、車での渋滞や駐車場の心配もなし、で自分が行きたいところへ行くことができます。

ジョギングや散歩も良いのですが、不慣れなジョギングではいくらも走れませんし、散歩では家の近くを歩くことになり大きな気分転換は出来ません。

自転車によるサイクリングであれば、スピード感と風を感じる爽快感はジョギングや散歩では味わえませんし、かなり遠くまで足を伸ばせますので、見慣れない景色を見ることや、空の青さや木々の緑の鮮やかさは気分壮快です。

初めて訪れる、知らない河川敷や公園で一休みし、おやつを食べたりお昼ご飯を食べたりすることは、開放感と、日頃のストレスや人間関係の問題を取り去ってくれるでしょう。

自転車を持っていなくても、最近は駅にはレンタサイクルを備えているところも多くあり、最近の電動自転車は上り坂でも簡単に上ることが出来るのです。

今度の週末はサイクリングに出てみませんか?

サイクリングでセロトニン不足を補う

サイクリングでは、気分を壮快にしてくれるのですが、その他にも良い効果が期待出来るのです。

ストレス障害、自律神経失調症、うつ病などでは、脳内物質であるセロトニンが不足します。

セロトニンは、睡眠や精神のバランスなど自律神経のバランスを保っているなおうない物質ですが、ストレス障害やうつ病などではセロトニンが不足し、不眠やうつ病症状が悪化するのです。

病院に行けば、SSRIといわれる、選択的セロトニン再取込阻害薬、例えば、パキシル、ルボックス、デプロメールなどの薬を処方されるのですが、薬を飲まなくてもセロトニンの不足を解消できるのです。

それは、適度な運動や日光にあたることで、セロトニンの生成を活性化させることが出来るのです。

サイクリングでお日様を浴びれば、セロトニンの生成を活性化させ、薬を飲んだと同じ効果が期待出来、うつ気分やストレス障害、自律神経失調症、うつ病を解消できるのです。

さらに、おにぎりを持参し、川縁や海辺あるいは公園の木陰でリラックスしながらおにぎりを食べれば、エネルギーを補給出来るだけだな苦、炭水化物をよく噛んで食べることでセロトニンの生成が促進できるのです。

そして、サイクリングで気分をリフレッシュして帰宅してゆっくりお風呂に浸かってベッドに入れば、適度な疲労も伴ってグッスリと熟睡し、翌日は爽やかな朝を迎えることが出来るのです。


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うつ気分は運動療法で解消

うつ気分をそのままにしているとうつ病に移行するケースが多いのです。

最近の研究では、「うつ病は生活習慣病」とする報告が多く見られます。

生活習慣病というと、高血圧、肥満、糖尿病、高脂血症、などです。

生活習慣病の原因は、食生活や運動不足だといわれていますが、うつ病も生活習慣病の一つだとして、その原因には生活習慣の乱れがあるというのです。

 

うつ病の治療には、運動療法が有効だとする研究報告が古くからあるのです。

1999年には、アメリカでうつ病の患者156名を対象にした研究が行われています。

150名を、

  1. 抗うつ剤(SSR薬)を服薬する群
  2. 運動療法群
  3. 服薬と運動療法の群

に分け、16週間の後の経過を観察したのです。

運動では、週3回30分間有酸素運動を行いました。

その結果は、

 どの群でも同じようにうつ状態が回復

していたのです。

薬の不要 = 運動療法

なのです。

最近、運動がうつ病の改善に効果があるという報告はたくさんでていますので、これからもご紹介していきたいと思います。

うつ病の改善と運動との関係についてはまだ不明な点も多いのですが、運動でうつ病が悪化したという研究はほとんどありませんから、不調だと感じたときには積極的に身体を動かしてみたらいかがでしょか

うつ気分になったらサイクリングでうつ気分を解消してみませんか?。


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