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    Categories: うつ病の食事療法

うつ病は食事療法で改善できる

うつ病の原因は良く分かっていません。

原因が良く分からないということは、治療法も確立されていないということです。

うつ病は肥満や糖尿病と同じように生活習慣病だという説も有力です。

うつ病の改善には生活改善や食事療法が効果的なのです。

今回は、食事内容とうつ病のリスクに関係する論文を2つご紹介したいと思います。

これを機会に、あなたの食生活を見直してください。

うつ病は生活習慣病といわれるほど食事が関係しているのです。

食生活の改善はうつ病の改善につながる

うつ病は肥満や糖尿病と同じように生活習慣病だという説も有力で、うつ病の改善には生活改善や食事療法が効果的だとする報告も数多く見られます。

最近私が購入した本は、

という本です。

テレビの、主治医が見つかる診療所 などにも出演している姫野友美医師が書いた本です。

テレビ出演しているからややタレント性の強い医師なのでしょうが、国立の東京医科薬科大学を出ておられますから実力のある医師なのでしょう、、。

この本についてはまだ熟読していないので、また改めてご紹介しますが、世界的に見ても、

うつ病は食事法で改善する

という、科学論文が多いのです。

今日ご紹介するのは、

オーストラリアのPriority Research Centre for Gender, Health and Ageing研究所が行った研究成果です。

Priority Research Centre for Gender, Health and Ageing研究所は老化や成人病の研究を行っているオールトリアの国立の研究所です。

この研究では、

これまでの、栄養素とうつ病発症の研究では相反する結果が報告されており、また各栄養成分とうつ病との関係も明確にされていないとして、食事内容とうつ病との関係を明確にしようとしたのです。

A systematic review and meta-analysis of dietary patterns and depression in community-dwelling adults.

Am J Clin Nutr. 2014 Jan;99(1):181-97. doi: 10.3945/ajcn.113.069880. Epub 2013 Nov 6.

くわしく見る ⇒ 原著論文

この研究では、2013年8月までに発表された、成人を対象として食事内容とうつ病との関連に関する21の研究論文をを精査・解析し、うつ病と食事内容とについて分析したのです。

主な結果は、

 健康食は、うつ病の発症低下と有意に関連していた

という結果が得られました。

しかしながら、

西洋風の食事とうつ病の発症には統計学的に有意な関連は確認出来なかった

としています。

研究グループは、仮説として、「西洋風の食事はうつ病の発症リスクを高める」としていたのですが、検証するだけの論文数が少なく、有意な関連は確認出来なかったと結論しています。

論文の著者である、Lai JS氏は、

果物、野菜、魚、全粒穀物をたくさん食べることによりうつ病発症を低下できる」ことと関連している可能性がある

として、今後さらに「質の高い無作為化比較対照試験とコホート研究を行い、今回の知見、とくに時間的連続性の関連について確認する必要がある」と結論しています。

うつ病の食事療法のポイントはトリプトファン

うつ病の治療では、

  1. 精神療法
  2. 薬物療法
  3. 光線療法

が基本療法とされていますが、適切な食事がうつ症状を軽減するという論文も数多くあるのです。

オランダ領であるカリブ海のアンティルのセントジェームス医科大学の研究グループは、

セロトニンの前駆体であるトリプトファンを多く含む食事は抑うつ症状を軽減する

との論文を発表しています。

Effect of diet on serotonergic neurotransmission in depression.

Neurochemistry international. 2013 Feb;62(3);324-9. doi: 10.1016/j.neuint.2012.12.014.

詳しく読む ⇒ 原著論文

うつ病の原因の一つとして、脳内のセロトニンの不足であることは周知の事実で、うつ病の治療には、SSRI(Selective Serotonin Reuptake Inhibitors)といわれる選択的セロトニン再取り込み阻害薬などが処方され、脳内セロトニンの濃度を上げる治療薬が処方されます。

 

この研究では、脳内で合成される神経伝達物質であるセロトニン(5-HT)は、気分緩和、満足感、睡眠の調節などに重要な役割を果たしているが、セロトニンは、血液脳関門の存在により脳内の到達できないが、セロトニンの前駆物質であるトリプトファンは容易に脳内の到達できるとして、トリプトファンの摂取とうつ病の発症について調査したのです。

少し難しい話になるのですが、セロトニンを作るにはアミノ酸であるトリプトファンが必要なのですが、私達の体はトリプトファンを作ることが出来ないので食品から摂る必要があるのです。

 

すなわち、

  1. うつ病の原因の一つはセロトニン不足
  2. セロトニンを作るにはトリプトファンが必要
  3. トリプトファンは食品から摂る必要がある

ということで、

セロトニンを作るには、

  • ビタミンB6
  • トリプトファン

が絶対に必要だとして、

  1. トリプトファンの含有量が少ない食事をしているとうつに陥る可能性がある
  2. うつ病、統合失調症などの精神疾患の患者ではトリプトファンを多く含む食事が重要である

としています。

さらに、中枢神経におけるトリプトファンの吸収・平衡は炭水化物の摂取量に関連し、炭水化物を多く含む食事はインスリン分泌を招きトリプトファンの必要性を高めるということですが、炭水化物とうつ病の関係についてはまた、詳しくお知らせしましょう。

 

うつ病には様々な原因が関与していますが、食事による栄養が関与していることも最近の多くの研究が示唆しています。

特に、うつ病ではトリプトファンとビタミンB6を多く含む食事の摂取が重要だというのが最近の科学的論文で主張されています。


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