ガーデニングによる園芸療法はうつ病に良い

ガーデニングで植物を育てることは心を安らがせて元気を回復させます。

ガーデニングがストレス解消に良いことは分かっていましたが、

東京大学とイギリスの大学の研究グループは、ガーデニングがうつ症状を解消させることを科学的に立証できたと発表しました。

ガーデニングによる園芸療法は精神疾患の治療法として取り入れられていますが、園芸療法は難しいことではありません。

あなたもベランダで花を育ててみませんか?

太陽の光を浴びることで脳内のセロトニンの量が増えて、心の安らぎが取り戻せるのです。

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ガーデニングはうつ病の改善に有効

東京大学の農学生命科学研究科は、

ガーデニングはうつ病などにおけるストレスを低下させる

ことを世界で初めて明らかにし、Preventive Medicine Reports誌に掲載された、とプレスリリースしました。

くわしく見る ⇒ 東京大学大学院農学生命科学研究科・トピックス

Gardening is beneficial for health: A meta-analysis

Masashi Soga, Kevin J. Gaston and Yuichi Yamaura

Preventive Medicine Reports

詳しく見る ⇒ 原著論文

この研究は、

植物とふれあうガーデニングは健康に良い効果を与えると考えられているが、その科学的根拠は乏しいとして、

ガーデニングの健康促進効果を明らかにするためにおこなわれたものです。

ガーデニングなどの園芸療法はうつ病の改善に良い

東京大学の農学生命科学研究科の曽我昌史特任助教やイギリスのエクセター大学のKevin J. Gaston教授、森林総合研究所の山浦悠一主任研究員らの研究グループは、

ガーデニングと健康の関係に関する76の研究論文を精査し、ガーデニングと健康との関係を統計解析したのです。

 

精査した76の論文ではいずれも、

ガーデニングをおこなっている人は健康状態が向上することが報告されていましたが、

 

これらの結果を統合してさらに解析をおこなったところ、

 

  • うつ症状の低下させる
  • 不安症状の低下させる
  • ストレスの低下させる

ことが明らかになり、

  • 人生満足度や生活の質の向上
  • 自尊心の向上
  • 地域社会との連携の向上
  • 肥満の防止

など、

  1. 身体的健康における効果
  2. 精神的健康における効果

があることが科学的に明らかになったのです。

研究グループは、

ガーデニングは、人々の健康や生活の質を向上させる上で、有効な手段であることが期待されと結論しています。


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外に出るガーデニングはうつ病に良い

今回の研究成績は、

ガーデニングはうつ症状やストレスを解消して精神的健康を取り戻すことに有効だということを科学的に証明したのです。

心が落ち込んだりしたときには、家にこもりがちになってしまうのですが、

 

長期間の引きこもり生活を続けているうちにうつ病になったり、

逆に、

うつ病になってから引きこもり生活になる人も多いのです。

 

しかし、人との付き合いを避けるなど、対人関係が悪化すると、さらに病気を悪化させ悪循環が起きてしまいやすいのです。

引きこもりにより、生活のリズムが乱れ、

  • 食事が不規則
  • 昼夜逆転

などがおきやすく、不登校による退学、欠勤による失職などに至ってしまうのです。

ガーデニングはうつ病の解消に良い

植物に接するガーデニングが心身を癒やす効果があることは、古くから知られています。

古代エジプト時代には、

うつ病などのこころの病気の治療のために「庭園の散歩」をさせたといわれています。

 

18世紀に入ると、アメリカやイギリスでは、

うつ病などの患者に土いじりをさせるリハビリが取り入れられ、

現在ではうつ病などの精神的な病気を持つヒトだけでなく身体障害者の治療やリハビリのためにもガーデンニングが取り入れられ、「園芸療法」として治療法の一つとして確立されています。

うつ病には園芸療法が良い

園芸療法とは、

園芸によって心身の状態を改善すること

です。

園芸療法における園芸は、植物を上手に育てたり果実を収穫することではありません。

植物を育てることによって、

  1. 肉体的、精神的、社会的に良い状態を回復する
  2. 失われた機能を回復する

ことで、日本においても日本園芸療法学会が創立され、園芸療法士も認定されて、医療行為の一つとして確立された療法です。

しかし、

園芸療法は特別なことや難しいことではなく、医者や園芸療法士の指導を受けなければできないことではありません。

 

園芸療法は、

  • 自宅の庭やベランダの家庭菜園で草花を育てる

ことによって、

  1. 太陽の光を浴び
  2. 土に触れ
  3. 緑を見る

ことによって、ストレスが解消され、うつ病が良くなっていくのです。

 

ストレスが強くて外に出ることができないときには、

室内で植物を育てる

ことでも良いのですが、

 

屋外に出て太陽の光を浴びることにより

セロトニンの分泌が促進され、

気持ちが落ち着き、安心感をえることができる

のです。

イギリスにおいておこなわれた研究では、

週に20分程度のガーデニングは、同じ時間ウオーキングと同じくらい心理的ストレスを減らす効果がある

といわれています。

暖かくなったら、ちょっと外に出て、花を育ててみませんか?


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