関節リウマチではうつ病を併発しやすい

先日は、関節リウマチの治療薬でうつ病が治るという話をいたしましたがお読みくださったでしょうか？

関節リウマチとうつ病とは全く関係がない病気なのですが、不思議ですよね、、、

そしては、関節リウマチの患者はうつ病になるリスクが3～4倍も高いのです。

がん患者でもうつ病が多いことが知られていますが、

関節リウマチの患者がどうしてうつ病のリスクが高いのかを調べてみました。

 

関節リウマチではうつ病が多い

うつ病は、

ストレスや環境の変化など様々な要因が重なって発病すると考えられています。

 

しかし、

病気などが引き金になってうつ病を発症する人も多いのです。

例えば、がんではうつ病を併発することが多いのですが、警告うつ病といってがんの初期にうつ病を発症することも知られています。

 

 

関節の疾患である関節リウマチもうつ病とは全く関連がない病気ですが、

関節リウマチの患者がうつ病を併発することも非常に多いのです。

 

日本リウマチ学会の発表によれば、

• 関節リウマチ患者の21％で精神症状が見られる
• うつ病と診断される人が12.5％もいる

といわれ、

その他の患者も精神的に不安状態にあると報告されています。

 

関節リウマチになると、うつ病になるうつ病のリスクが3～4倍も高くなるという調査報告もあるのです。

 

もしあなたの周りに、関節リウマチを患っている方がいたら、「精神的に不安状態にある」ことを思いやって上げることが大事なのです。

 

関節リウマチとは？

関節リウマチは、以前は膠原病の一つと考えられていました。

膠原病とは、若い女性に多い原因不明の疾患で、全身の血管や皮膚、筋肉、関節などに炎症が見られる病気の総称で、 SLEやリウマチなど数種類の病気の総称で、不治の病ともいわれていました。

その後、

関節リウマチは自己免疫疾患で、本来は自分の体を守るはずの免疫系に不調が生じ、自分の関節軟骨を攻撃して破壊してしまう病気だということが分かりました。

また以前は、

慢性関節リウマとといわれていたのですが、治療法も確立してきており、寛解治癒も可能となったことから、慢性が除かれ、関節リウマチと病名が変更されたのです。

 

関節リウマチは、リウマチ性疾患といわれる病気のグループの中の一つで、リウマチ性疾患には関節リウマチの他に200もの種類があるといわれていますが、

関節リウマチが最も患者数も多く、国内の関節リウマチの患者数は70万〜80万人と推定されいます。

患者の男女比は1対4と女性に多く、30〜50歳代が発症のピークと考えられています。

 

関節リウマチでは、免疫系の異常によって、手足の関節が腫れたり痛んだりし、さらに進行すると、骨や軟骨が壊れて関節が変形したり動かなくなったりすることから、日常生活に大きな支障をきたすことになります。

 

さらに、炎症は関節だけでなく、目や肺などの全身に拡がることもあるのです。

しかし、

最近の研究により、優れた治療薬も開発され、早期に治療を開始すれば関節の破壊を防ぐことが可能になり、寛解に導くこともできるようになりました。

 

うつ病も関節リウマチも、早期発見、早期治療が重要なことで共通していますね。

 

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どうして関節リウマチではうつ病を併発しやすい

自己免疫疾患の関節リウマチと精神疾患のうつ病。

• どんな関係があるのでしょうか？
• どうして関節リウマチではうつ病を併発しやすいのでしょうか？

 

関節リウマチの慢性的な疼痛はうつ病の原因になる

関節リウマチでうつ病を併発しやすい理由として一番に考えられるのは、

慢性的な痛みです。

慢性的な痛みを抱える人は、その原因が関節リウマチに限らず、精神的に沈みやすい傾向にあるのです。

 

関節リウマチでは、治療しても一気に良くなることは少なく、

軽減と増悪をくり返す病気なのです。

鎮痛剤を服用しても治まらず、また、症状が軽減したと思ったら再び痛みがぶり返す、というような繰り返しがあるのです。

このことから、関節リウマチにおける慢性的な疼痛からうつ病のリスクが高くなるのではないかと考えられているのです。

 

日常生活の困難さや将来への絶望感

関節リウマチは、関節が腫脹して痛みを伴う疾患です。

さらに病気が進行すれば関節は破壊され変形してしまうのです。

 

関節リウマチの好発年齢は、40歳代の女性であることから、

仕事や家事などの日常生活にかなりの支障をきたしまうのです。

 

さらに、病気がなかなか好転せずにぶり返すために、将来を悲観してしまう患者も多いのです。

• なぜ自分が発症してしまったんだ、、
• やりたいことがたくさんあるのに、、
• このままでは日常生活もできなくなる、、、

という、悲壮感や絶望感を持つ患者が多いのだそうです。

特に痛みが強く、足関節の障害で歩行が困難になった患者ほど悲壮感が強いといいます。
このような辛い、悲しいといった閉塞された感情がうつ症状へと移行してしまうケースが多いのです。

 

うつ病もなかなか治りにくい病気ですが、諦めてはいけません。

関節リウマチ患者がうつ病になりやすいのは「将来を悲観してしまう気持ち」も大きく関係しているのです。

「病は気から」というのはただの慰めではありません。

気の持ちようで物事も病気も大きく変わるのです。

 

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